ふるさと納税バブルの終焉、2019年6月以降の予想

2008年の制度開始以来、多くの方が返礼品を手に入れたり、節税に利用したりしてきたふるさと納税ですが、2019年6月で大きな転機を迎えました。

政府が6月から新制度を導入するためですが、還元率の高い返礼品がなくなるなどするためにふるさと納税バブルが終わるとさえ言われています。

新制度導入でふるさと納税がどう変わっていくのか、多くの方が気になるところですよね。

6月からの新制度導入を前に、ふるさと納税バブルがどうなるのかを見ていきましょう。

2019年5月でふるさと納税バブルは終わるのか

ふるさと納税が大きく変わろうとしています。

節税などさまざまなメリットがあるふるさと納税ですが、今後は金券類や高い還元率の返礼品がなくなったり、それらを扱う自治体も姿を消したりする見込みになっています。

今までのふるさと納税バブルが今後どうなっていくのかを知るには、6月に導入されるふるさと納税の新制度について知ることが大切ですが、まずはこの制度について見ていきましょう。

ふるさと納税の新制度とはどのようなものなのか

ふるさと納税バブルの行く末を考えるには、新制度の特徴について知っておくことが欠かせません。

まずは返礼品が地場産品に限られ、還元率も3割以内に抑えられる点から見ていきましょう。

返礼品が地場産品のみで、還元率3割以内に

6月から導入される新制度で最大のポイントといえるのが、今後自治体で扱われる返礼品が地場産品のみとなり、還元率も3割以内に抑えられるという点です。

地場産品に限ることは、各市町村の中で生産・栽培された地元特産品のみが返礼品として扱われる一方、いくつかの市町村で扱われてきた他地域産の品物を返礼品とすることができなくなることを意味します。

また還元率が3割以内に抑えられるということは、今までボリュームの多かった品物も今後は量を減らされるケースが多くなるということです。

たとえ量が減らされなくても、今までよりも高い寄付金額を払う必要が出てきます。

もちろん還元率が3割を超えるものはなくなっていく見込みですので、高い還元率の返礼品目当てで寄付する人も少なくなっていきます。
この点がふるさと納税バブル崩壊が取りざたされる理由です。

金券類や電化製品などの取り扱いがなくなる

ふるさと納税の新制度では、金券類や電化製品の取り扱いも禁止されるところも重要な点といえます。

今までであれば商品券やギフトカード、Amazonギフト券などさまざまな金券類が扱われてきましたが、地場産品ではないことから6月以降はふるさと納税を通じてこれらの金券類を入手することができません。

また自治体によっては、ノートパソコンなどの電化製品を返礼品として扱っていたところもありますが、やはりこちらも地場産品ではないという理由で6月以降は返礼品としてならばなくなります。

基準に反する自治体は控除の対象外に

なお総務省は新制度を導入するにあたり、事前許認可制で新制度に参加できるかどうかの審査を行うとしています。

新制度への参加を希望する自治体が総務省に申請を行った後、総務省は基準に違反していないかどうかに基づいて審査を行い、問題がなければ総務大臣が認可して新制度に参加させるという流れです。

しかし総務省の審査が行われる中で、地場産品以外の返礼品や還元率が高い返礼品を扱っているなど基準に反している場合は、新制度に参加させないこととなります。

もし新制度に参加できない場合は、たとえその自治体に対して寄付をしても寄付した金額を翌年の税金申告で寄付金控除を受けることができません。

このため寄付する私たちも、これから寄付する自治体が新制度に参加できているかどうかを前もってチェックする必要があるでしょう。

いろは
6月から導入される新制度は、還元率が3割以下になったり金券などが扱われなくなったりするなど、今までに比べてお得感を感じられにくい内容です。

一方で6月以降も今までと同じように変わらない点があるのか、気になりますよね。

次は新制度が導入されても今までと変わることのない点について見ていきましょう。

新制度でも変わらない点とは

ふるさと納税は新制度の導入で変わっていくものがある一方、今までと変わらない要素もあります。

まずは寄付金控除の点から見ていきましょう。

今まで通りに寄付した分、税金が安くなる

ふるさと納税で寄付をする最大のメリットが、寄付金額から2,000円を引いた分が所得税や住民税の納税額から引かれるという点ですが、税金が安くなる点については今後とも変わることがありません。

このため今までのように節税目的でふるさと納税を通じて好きな自治体に対し寄付することができます。

ただしふるさと納税を通じて寄付金控除を受けられるのは、寄付先の自治体が新制度に参加している場合であることが条件です。

逆に言えば新制度へ参加できていない自治体に対して寄付をしても寄付金控除を受けられませんので、注意しましょう。

自己負担分2,000円で返礼品をもらえる点も変わらない

ふるさと納税の魅力である、自己負担分2,000円と引き換えに寄付先の自治体から特産物を返礼品として送ってもらえる点も変わりません。

このため今までと変わらず、ふるさと納税を通じてさまざまな地方の

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特産品を送ってもらい、その味や個性などを存分に味わえます。

還元率が3割以内に抑えられるため、お得さが多少は減るものの、地域ならではの味を楽しんだり親しい方などへのおすそ分けをしたりすることは引き続きできる仕組みです。

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自治体の政策に参加できる点もそのまま

ふるさと納税の新制度で変わらない点としてもう1点、好きな自治体の政策に寄付を通じて参加できる点も変わることがありません。

このため今までと同じように、遠くに住んでいてもご自身の出身自治体に寄付した金額を特定の政策に指定することも可能です。

寄付した分税金が安くなる点やお礼品がもらえる点など、新制度導入後も引き続きふるさと納税らしいメリットは残ります。

次は2019年6月以降の新制度によってもたらされる影響を見ていきましょう。

6月以降のふるさと納税への影響とはどのようなものなのか

新制度の導入で、今後ふるさと納税やふるさと納税バブルにどのような影響が出てくるのでしょうか。

まずは、今までのような過熱した返礼品競争が落ち着きを見せる点を見ていきます。

今までのような過熱した返礼品競争が落ち着く

今回導入される新制度がもたらす影響で最初に挙げられるのが、今までのような過熱した返礼品競争が落ち着くという点です。

新制度では、還元率が基準を上回る返礼品やそれらを扱う自治体が審査を通じてなくなっていくため、寄付金額をめぐる返礼品競争が収束することになります。

いろは
新制度が導入されることで「ふるさと納税バブルが終わる」とよく言われるものの、実際は還元率が極端に高い返礼品や過度な還元キャンペーンを行う自治体がなくなることで、制度創設時に叫ばれた理念である自治体間の格差是正に立ち返るだけといって良いでしょう。

目を引くようなキャンペーンが見られなくなる

画像出典:泉佐野市ふるさと納税特設サイト

また6月以降に新制度が導入されることで、今までのような寄付者の目を引くキャンペーンも見られなくなります。

今まで見られた目立つキャンペーンといえば、大阪府泉佐野市が行っていたAmazonギフト券をもらえるキャンペーンなどが代表的です。

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しかし金券類を扱ってはいけない決まりになるため、返礼品のほかに副賞のような品物がもらえるキャンペーンはなくなっていきます。

加えて新制度では、「お得な」や「ボリュームたっぷり」といったお得さを強調するような表現を使わないようにという規定も盛り込まれている点も重要です。

もちろん今後とも各自治体が継続的にふるさと納税を続けていくうえで強調する表現も審査のポイントとなるため、今後各自治体やふるさと納税サービスはお得さのあるキャンペーンを張りにくくなるでしょう。

その意味では今までに比べると、ふるさと納税で面白さは感じられにくくなっていきます。

過熱したふるさと納税バブルは終わるものの、今後とも根強く寄付が行われる

ふるさと納税で新制度が導入される6月以降は、新制度の内容もあって今までのような過熱した返礼品競争は収束に向かうものの、寄付金控除を受けられたり返礼品をもらえたりするなど基本的な部分は継続します。

返礼品の内容が目減りしたり、また量がそのままである代わりとして今まで以上に多くの寄付をする必要はあったりしても、節税できる点や地域ならではの返礼品をもらえる点などのメリットが引き続き残るためです。

このためバブルは終わっても、今後とも好きな自治体に対する寄付は変わらず続けられるでしょう。

6月に導入される新制度によって、これまでのような過熱した返礼品競争やキャンペーンがなくなるため、ふるさと納税バブルはひとまず落ち着く予想です。

ただ制度導入以来、広く知られたり寄付されたりするようになったため、ふるさと納税の人気ぶりは根強く今後とも寄付は変わらず行われていくでしょう。

次はここまで見てきたふるさと納税バブルの予想についてまとめていきます。

ふるさと納税バブルが今後どうなるかのまとめ

2019年6月に新制度が導入されることで、ふるさと納税バブルがどうなっていくのかについて見てきました。

  • 過度な返礼品競争がなくなる
  • 返礼品の内容が見直され、金券類は扱われなくなる
  • 寄付金控除を受けられる点や返礼品がもらえる点はそのまま

6月から始まる新制度によってふるさと納税では過度な返礼品競争がなくなるなど変化するため、今までのようなバブルは一応収束します。

しかしふるさと納税で受けられる返礼品をもらえる点や寄付金控除を受けられる点は今まで通りであるため、今後とも継続して寄付はされていくでしょう。

言い換えればふるさと納税を通じて受けられる基本的なメリットは残るため、お得さは感じられなくなるものの今後ともふるさと納税は活用していくだけの価値があります。