企業版ふるさと納税を行う仕組みとメリットを解説!控除される税金は?

ふるさと納税は個人だけではなく企業が行うこともできます。

個人のふるさと納税と大きく違う点は、返礼品を目的としたものではなく企業による社会貢献という性質であるところ。

寄付金額の下限は10万円からで、法人事業税、法人住民税、法人税が控除の対象となります。

高い税金を払っている経営者の方々。

どうせ収める税金ならば、自分が貢献したいと思う地域やプロジェクトを後押ししてみませんか。

どんなプロジェクトや事業を支援できるのか具体的に見ていきましょう。

企業が行うふるさと納税!仕組みやメリットを紹介

企業版ふるさと納税は、企業の節税だけでなく地域の活性化にも大きな効果をもたらします。

ふるさと納税サミットの開催もあり年々賑わいを見せていますが、企業版ふるさと納税は奨学金の支援や観光地復興支援といったことに力を注いでいる企業が多いです。

企業が行うことでPR活動にも繋がり、地域にアピールできる点も企業版ふるさと納税にて寄付するメリットとして大きいところ。

企業版ふるさと納税の仕組みやメリットを解説していきます。

企業版ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税は正式名称を地方創生応援税制といい、内閣府によって創設されたものです。

個人でなく企業が行うふるさと納税サイトがあり、専門サイトふるさとチョイスには企業版ふるさとチョイスもあるほど、近年では企業によるふるさと納税の動きが活発化しています。

企業版ふるさと納税の仕組みを見ていきましょう。

◎参考:内閣府地方創生推進事務局 企業版ふるさと納税ポータルサイト

内閣官房 地域活性化統合本部会合 地方創生応援税制 企業版ふるさと納税ポータルサイト…

 

企業版ふるさと納税の対象となる寄付先

企業版ふるさと納税の対象となる寄付先は、内閣府に認可を受けている事業です。

地方創生の推進を目的としているため、寄付できる金額は事業費の範囲内で、寄付する先は国からの認可がなければふるさと納税として適用されません。

個人で行うふるさと納税はどの自治体を選んでも良いですが、企業版ふるさと納税は扱いが異なるため注意してください。

控除される税金の種類

企業版ふるさと納税で控除される税金の種類は

  • 法人税
  • 法人事業税
  • 法人住民税

となり、今までの扱い通り寄付額が全額経費になることに加え、3つの地方税が税額控除の対象となっています。

寄付企業に対する地方公共団体の制限

企業版ふるさと納税では、地方公共団体が寄付を行う企業に対して寄付額の一部を補助金として供与することや、入札や許認可に関して便宜を図ることは禁止です。

企業版ふるさと納税では、寄付企業に対して行為が制限されている部分があるため注意しておきましょう。

優遇措置の対象外となる自治体がある

企業版ふるさと納税では、融合措置の対象外となる自治体があります。

対象外となる自治体の条件は

  • 地方交付税の不交付団体である都道府県
  • 地方交付税の不交付団体で全域が地方拠点強化税制の支援対象外地域とされる市町村

といったものが挙げられ、本社がある地域への寄付も対象外です。

東京都東京都23区特別区・立川市・武蔵野市・三鷹市・府中市・調布市・小金井市・国分寺市・国立市・多摩市・羽村市・瑞穂町
神奈川県川崎市・鎌倉市・藤沢市・厚木市・海老名市・寒川町・中井町
千葉県市川市・浦安市
埼玉県戸田市・和光市・三芳町

上の表にある地域は平成29年度で優遇措置の対象外となった自治体です。注意してください。

企業版ふるさと納税を行うことで、得られるメリットを詳しく見ていきましょう。

企業版ふるさと納税のメリット

個人で行うふるさと納税は社会に浸透していますが、企業版ふるさと納税はまだまだ多く世間に浸透していないのが現状です。

企業版ふるさと納税には、法人住民税や法人事業税を控除できるというメリットがあります。

企業版ふるさと納税のメリットについてそれぞれ詳しく解説します。

法人住民税を控除できる

企業版ふるさと納税を行うことで、法人住民税を控除できます。

法人住民税を納税する義務がある会社は都道府県や市町村に事業所を置いている企業で、本社がなくても支店があれば対象です。

企業版ふるさと納税を行うことで、法人住民税で寄付金額の2割を控除できます。

法人住民税で2割に達しない部分に関しては、寄付金額の1割を限度として法人税で控除します。

法人事業税を控除できる

法人事業税とは、法人が事業を行うにあたり利用する道路や消防、警察といった公共サービスや施設において、経費の一部を負担するものです。

法人の事業所得に対して都道府県の地方自治体が課すものですが、法人の所得が赤字であれば納付する必要はありません。

法人事業税の納付を義務化されているのは、当該都道府県に事業所があり事業を行っている法人、または収益事業を行っている社団や財団です。

法人事業税は

  • 課税所得400万円以下で3.4%
  • 課税所得400万円から800万円以下で5.1%
  • 課税所得800万円以上で6.7%

の税率が課せられ計算されます。

企業版ふるさと納税にて寄付することで、法人事業税を寄付額に対して10%かけた数字が控除されるため、節税に繋げることが可能です。

控除限度額は法人事業税額の20%に設定されています。

CSR活動としてPRできる

企業版ふるさと納税で寄付をすることで、CSR活動としてPRできる点はメリットです。

地方創生に取り組み、地方を応援する企業であることを社会に対してアピールできます。

寄付をする先は内閣府が認可している事業が対象であるため寄付を行う狙いが明確で、より信憑性の高いCSR活動が可能です。

企業版ふるさと納税を通して、多くの人に企業がどのような取り組みを行っているか知ってもらうきっかけにできます。

地域特産の謝礼品がもらえる

企業版ふるさと納税で寄付を行うことで、地域特産の謝礼品がもらえる点も大きなメリットです。

個人で行うふるさと納税にもあてはまるメリットで、寄付する金額によって謝礼品は異なります。

品物10,000円未満10,000円以上30,000円以上50,000円以上
お肉北海道オホーツク佐呂間産 豚厚切りロース大吉商店 近江牛モモ花咲ステーキ月形熟成牛 厚切りステーキセット6枚大和牛サーロインステーキ
お米環境保全型ひとめぼれ白米2kg市原産こしひかり7kgヒノヒカリ「極美」玄米20kg広島県安芸高田市産ミルキークイーン6kg
果物山梨県産シャインマスカット特選 高級有田みかん5kg三重県産プレミアいちご 紅ほっぺL静岡温室メロンアローマ 大玉5玉
魚介類宮城県産 ふかひれ雑炊の素8食分高知県産 四万十うなぎ生姜北海道産ボイル毛ガニL2尾北海道産 極上エゾバフンウニ塩水パック600g
野菜香川県産生にんにく富山県産グリーンアスパラガス大分県産干し椎茸300g津軽の野菜・果物セット8〜12品程度5ヵ月分
お酒宮城県産ササニシキの米焼酎 のまいん秋田県産 あきたこまちラガー6本セット香川県産 おいでまい純米酒720ml 6本静岡県産 地酒花の舞 純米大吟醸セット

企業版ふるさと納税で寄付することで、さまざまな謝礼品を手にできるため、全国の美味しい食材を堪能可能です。

表で挙げた謝礼品以外に、非常に多くの種類が用意されているため、一度公式サイトで検索してください。

◎参考:ふるまる公式サイト

ふるさと納税サイト『ふるまる』は、2020年3月31日をもちまして、終了とさせていただきました。長い間ご愛顧いただき誠に…

企業版ふるさと納税で支援できるプロジェクトも今では数多くあります。プロジェクトを詳しく見ていきましょう。

企業版ふるさと納税で支援できるプロジェクト

企業版ふるさと納税は、企業にかかる税金を控除できるため節税効果が得られます。

企業版ふるさと納税で支援できるプロジェクトには、どのようなものがあるか具体的に見ていきましょう。

復興支援

企業版ふるさと納税では、地域の復興支援を助けることができます。

代表的な復興支援としてあげられるのが、福島県にあるサッカーナショナルトレーニングセンターJヴィレッジの全面再開のサポート。

Jヴィレッジは東日本大震災以降、原発事故収束の対応拠点として使用されています。

しかし平成31年の4月に全面再開を予定しており、それに合わせて全天候型練習場を整備中です。

Jヴィレッジの復興支援には株式会社ツルハや武田薬品工業株式会社、株式会社アドバンスをはじめとする82社が寄付しています。

平成28年度は35件でしたが平成29年度の寄付企業は50件に増加しました。福島県ではJヴィレッジを復興のシンボルに位置付けており、その考えに賛同した企業が寄付を行っています。

創業地等支援

企業版ふるさと納税の寄付により、まちづくりに力を注げている地域が北海道の夕張市。

コンパクトシティの推進加速化と、地域資源エネルギー調査が進められています。

夕張市の主要幹線の中心にある清水沢地区に、児童館や図書館といった多機能複合施設を整備し、街のコンパクト化を目指し活動中です。

北海道が創業地である株式会社ニトリホールディングスの会長が、北海道への恩返しとして夕張市に桜の木を送ったのがきっかけで、ニトリが街の活性化に役立つよう寄付を行っています。

ニトリは4年間で5億円の寄付を決定しており、全国的にも高額となる寄付額です。

株式会社ツムラや株式会社ホリでは、夕張メロンハウスの新設や更新の補助や、日本一の薬木生産地を目指し、市有林を活用したキハダやホオノキの植栽のために寄付しています。

これらの動きに積極的なツムラは3年間で3億円を寄付し、考えに賛同したホリは1,620万円という寄付額です。

観光地の活性化

企業版ふるさと納税で寄付をする企業が掲げる理由に、観光地の活性化が挙げられます。

秋田県にある世界遺産白神山地では、自然に触れ合う場を提供することで交流人口の増加と地域の活性化を狙い、白神山地のガイドを育成中です。

さらに小学生を対象に自然体験ツアーを開催したり、エコツーリズムイベント秋田白神祭の開催といった行事にも力を入れています。

白神山地の活性化のために寄付している企業は、株式会社アルビオンや株式会社アイビック、オリジナル設計株式会社です。

さらに福島県のいわき市では、いわきツーリズム魅力発信事業と名付け東日本旅客鉄道株式会社が寄付し協力しています。

奨学金の補助支援

企業版ふるさと納税は地方創生事業や活性化を図るために寄付をするイメージが強いですが、奨学金の補助支援も行っている地域があり、支援の仕方として注目すべき形です。

群馬県の下仁田町ではネギとこんにゃく下仁田奨学金事業と名付け、町内に定住している人の元金や金利の支払いを全額補助することで、若者の町外流出対策を行っています。

そうすることで地場産業への人材育成やUターン就職に繋がり、結果的に街の活性化が図れるという素晴らしい寄付の仕方です。

奨学金の返済による支援は長崎県でも行われており、地域の将来を担い支える若者の人材育成支援プロジェクトと名付けられています。

これも県内に暮らす若者の奨学金返済を支援することで、県内就職の促進や地元定着が狙いです。

株式会社カネミツやチューリッヒをはじめとする企業、全17社が寄付しています。

企業版ふるさと納税の仕組みやメリットまとめ

企業版ふるさと納税は企業にとってメリットがあり、地域の活性化の支援もできる素晴らしいものです。

  • 法人事業税や法人住民税を控除できる
  • 返礼品目的だけでなくCSR活動としてPR活動できる
  • 復興支援などで、日本全体の活性化に協力できる

個人のふるさと納税と違い、地域の活性化に協力し企業同士が力を合わせて行うのが企業版ふるさと納税であり、地域の人にも笑顔を届けられます。

節税できる点はもちろんメリットですが、地域の発展や若者の未来のために企業版ふるさと納税はあると認識しておきましょう。